飲食店には欠かせない重要なポジションである「洗い場」。
そんな洗い場バイトって楽なのか?それともキツイのか?
今回はメリット3選デメリット11選を僕なりに書いていくので、読みながら色々とイメージして頂けると嬉しいです。
様々な店舗で、何年も洗い場を経験した僕が体験談込みで語りますね。
ちなみに今回の記事は、「厨房内で手が空いた人」や「交代」で洗い場に入るとかではなく、「洗い場専用のバイト」という前提で進めさせて頂きます。
①コミュニケーションがそこまで必要ない
ポジション的に、周りの従業員とあまりコミュニケーションを取らなくても問題ないことが多いです。
それでも成立するので、これは本当に楽ですよ。
元々人見知りで「人間関係が苦手な人」にはもちろんおススメです。
また、現在の僕のように「少し頑張ればおもろい兄ちゃん的なキャラ」を演じられるが、もうそれすらしんどいと感じ始めている人にもおススメです。(笑)
「最近、若い人のテンションについていくのはしんどいな~」と感じている30~60代の人でも、コミュニケーションに関してはそこまで気にする必要はありません。
必要なコミュニケーション能力は?
・ホールスタッフがお皿を下げてきた時に「お願いします」的なことを言ってきますので、それに対し「はいよ~」などと返事をする。
・洗い終わりのお皿を持って従業員の後ろを通る際に「お皿通りま~す」などと声をかける。
確実に言葉を発するのはこの2点くらいですかね^^
ですのでお店にもよりますが、この二言だけでバイト時間を乗り切ることも可能だったりします^^
つまり、世間話などはしなくてもOKな空気感であることが多いのです。
ただ一応書いておきますが、もちろん出勤時の挨拶などは常識ですので必ずしましょう。
なぜこの程度のコミュニケーションで成立する?
いくつか理由があります。
厨房の構造上、洗い場だけが少し離れた場所にある
このケースが多いです。つまりたくさんの調理スタッフがいる調理場からは、直接話しかけるには少し距離があるのです。
聞こえ辛い
食器洗浄機の音が大きいので話しかけたとしても、会話がお互い聞き取りづらいのです。
仕事の時間差
洗い場と調理スタッフにはピーク時以外、仕事の差があります。
当然ですが、お客さんに料理を提供しない限り、洗い物は出てきませんからね。
オーダーが一段落して調理スタッフが一息ついても、洗い場には普通に食器が返ってきますので仕事があります。
同時に手が空くことがあまりありません。
以上のような理由から、洗い場スタッフはあまり話しかけられません。
それでも特に違和感がでないのです^^
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注意点
オープンキッチンのお店の場合は、カウンター越しのお客さんに話しかけられる場合があります。
「カウンターの前に洗い場があるお店」は滅多にありませんが、実際僕は経験したことが一度だけあります。
あるとすれば、おそらく洗浄機ではなく手洗いのお店が多いでしょう。
また、普通は結局「飲み会」やらなんやらあるので、バイト全体のコミュニケーションとして考えるとあまり意味がないかもしれません…(汗)
「僕は飲み会には参加しません!」とハッキリ言える人、または「仕事以外なら割り切れる!」などという人であれば問題ありませんが^^
まあ、人見知りの人も少しづつ努力して「コミュニケーション能力を高めること」が本当はいいんでしょうけどね。
ただそれは簡単なことではないですし、徐々に慣れていくという意味でも、洗い場スタッフを狙うのはアリだと思います。
②作業(仕事)自体はとても簡単
仕事自体は簡単で覚えることが少ないですので、新人でもすぐに役に立ちます。
お店としては初日からでも居てくれる方が助かりますし、「早く仕事を全部覚えてみんなに追いつきたい」的な焦る思いもほとんどしなくていいです。
例えば「調理スタッフ」ならメニューレシピや調理方法、食材やソースなどの保管場所などなど…
覚えることは本当にたくさんです。
まあ、どんな仕事でも数をこなせば覚えられるのですが、バイトに入って「それなりに戦力になるまでの間」に覚える仕事量はかなり少ないですね。
例えば…
現在の僕(30代で洗い場経験アリ)が、明日、全く新しいお店に洗い場スタッフとして入社したとします。
変な話、そこで3日間も働けば、そのお店に1年以上いる洗い場スタッフとそんなに変わらないくらいの戦力になる自信があります^^
「早い動き」や「コツ」などは要領を掴んでいるので、あとは食器類に関して覚えるだけですからね。
経験者であれば、それくらい慣れるのに時間がかからないということです。
まあ「何十年も洗い場だけをやっているベテラン」に比べたら、多少差はあるでしょうけどね。汗^^
こんな人にもおススメ
何かしら夢を追っている、プライベート第一、このような考え方をしている人にも向いているでしょう。
「あくまでもバイトは生活費を稼ぐためだけなので単純作業がいい」というタイプです。
一見ドライな考え方に聞こえるかもしれませんが、バイトの目的は人それぞれですので全然問題ないと思います。
僕自身、長い間ずっと夢を追っているフリーターでした。
様々な職種を経験しましたが、本来自由に使えるプライベートの時間までバイトのことを考えてしまうことがよくありました。
・「次回の出勤までにアレを覚えなきゃ…」
・「明日はあの仕事があるから、早く寝なきゃ…」
などなど…^^
そういう意味では、洗い場は「お皿を洗うだけ」ですので、プライベートは目指している職業の勉強などに集中できましたね。
もちろんどんな仕事でも全神経を注ぎ込むタイプであれば、それはそれで立派だと思いますが^^
注意点
当然ながら、スキルはそんなには身に付きません。
あと、僕が言っている「簡単」という感覚は、「サボれる」とか「仕事の手を抜く」とかそういった意味ではないですよ^^
最低限…という言い方は変ですが、時給をもらっている以上は真面目に働く必要があります。
また、洗い物の他に仕込みもしなければいけないお店であれば、当然そのやり方は覚える必要があります。
③クレームがない
ズバリ、直接お客さんと関わらないからです。
例えば調理スタッフであれば、料理提供が遅かったり、変なモノを提供したらお客さんからクレームがきますよね。
まあ、実際はホールスタッフが直接怒られる可能性が高いですが、「その原因を作ってしまうことがある」という意味です。
もちろんホールスタッフは本当の意味で、ガッツリお客さんと関わるのでクレームの原因を作ることも多いです。
基本的にお客さんは悪くないケースが多いでしょうけど、ホールスタッフが大変であることは間違いないです。
個人的には、ホールスタッフが一番時給が高くてもいいと思っています。
このような他のポジションと比べると、そういう意味で洗い場は本当に楽です。
お客さんから直接クレームがくることはまずない
洗い物が遅かったり食器を割ってしまっても、こないでしょう。
まあ、「食器が汚いじゃないか?」と怒るお客さんも中にはいるかもしれませんが、かなり少ないでしょうし、僕は見たことがありません。
まず、料理を食べ終わらないと食器全体が見えないですからね。
ましてや、「おいおいこの店の洗い場はどうなってるんだ!?全然皿が足りてないじゃないか!?ちゃんと回ってるのか!?」というクレームはほぼないでしょう。
そんな「オーナー目線」の人は見たことがないですよね。(笑)
なぜなら、当然ですがお客さんの関心は「食器より料理」だからです^^
注意点
お客さんからのクレームがないとは言え、別の部分で軽いプレッシャーのようなモノを感じることはあるでしょう。
例えば忙しい時間帯は洗い物がめちゃくちゃくるので、「早く洗わないと溜まってしまう!」という気持ちになることはあるでしょう。
まあプレッシャーと言うか、それが普通と言えば普通なんですが…^^
あと、スプーンやフォーク、グラス、食器などが足りてなくて「先に早く洗わないとまずい!」という(焦る?)状況などもあるとは思います。
①腰や足が疲れる
同じ場所での立ち仕事なので、なかなかの辛さです。
シンクの高さにもよりますが、腰を痛める可能性もありますね。
また、「ひたすら同じ作業」、「景色か変わらない」など精神的に辛い部分もあります。
②多少、力を使う
主に「食器が満タンに並べられたラックを持つ時」と、「食器を元の場所に戻す際、何枚か重ねて持って歩く時」の2点ですね。
もちろん女性の洗い場スタッフもたくさんいますが、力に自信がない人には重たいかもしれません。
ただラックに関しては、洗浄機の造りによりますので絶対ではありません。
洗い終わりのラックを手前に引き出すタイプであれば、スタンバイラックとの交換時に持つことがあるかも!?という感じです。
③手が荒れる
水仕事ですから、やはり荒れる人は多いですね。
また、強い洗剤などが原因で荒れてしまう人もいます。
対策として、ハンドクリームを塗ったり、ゴム手袋をはめて頑張っている人も見かけます。
ただ、ゴム手袋を禁止しているお店があるかもしれませんし、「相当ヒドイ状態」なら、僕であれば絶対に洗い場は止めておきます。
これは前向きな考えです。世の中には他にもたくさんの職種がありますからね。
④水で濡れる
防水エプロンや長靴が用意されている厨房であれば、かなりダメージを防げますが、経験上「ないお店」が大半でした。
特に小規模なお店はほとんど制服のままでしたね。
僕の洗い方に問題があるのかもしれませんが、仕事終わりはズボンのポケットの中までビショビショになっていましたね。(汗)
個人的にはそこまで気にしてなかったですが…^^
⑤食器を割る確率が高い
これはあくまでも他のポジションに比べてということです。
正直、結局は本人の性格次第みたいなところもあるので、デメリットと言えるかは微妙かもしれません。
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⑥夏は熱い、冬は冷たい
洗浄機の熱気で、夏場は汗がヤバいです。
逆に冬は水が冷たく感じますね。
⑦店舗によっては仕込みもしないといけない
辛いのは「場所が狭いこと」、そして「集中できないこと」です。
洗浄済のお皿を並べるスペースなどを使って仕込みをするので、タイミングを間違うと本当にメンドクサイことになります。
まあ、「食材の小分け」や「野菜の切り物」などコンロや火を使わないモノが中心ですが、それでも食器の溜まり具合を見ながらですから落ち着きませんね。汗^^
僕が昔バイトしていたあるお店では「つくねのタネを作る仕込み(お肉と卵などを混ぜ合わせる)」があり、それが原因で洗い場が嫌になった思い出があります。(笑)
成型はしないんですが機械が大きくて場所は取るし、手は汚れるし、本当に苦手でしたね。
そして経験上、求人が「洗い場専門」で募集している場合は仕込みを手伝うパターンが多かったですね。
また、その勤務時間が9:00~16:00などの長時間であれば、ほぼ確実でしょう。
6時間~7時間ずっと洗い物があるということはないですからね。
⑧オーダーも手伝う!?
仕込みと比べると滅多にないパターンですが、ごくたまに洗い場専門スタッフが「調理の一部を手伝わないといけないお店」もあります。
あるオーダーが入ったら「洗い場スタッフが○○を準備する」などのような形ですね。
そんなに種類(手伝わなければならない数)があるわけではないですし、作業自体も簡単(レンジでチンするなど)です。
厨房の場所や位置的な問題でこういうシステムにしているお店が多いんでしょう。
僕が働いていたパスタ屋では、ピザの注文が入ったら洗い場スタッフが「ピザ生地にソースを塗る」という決まりになっていました。
このお店では、洗い場が手伝うのはこの1個のメニュー(ピザ)だけでしたね。
当然、洗い物よりすぐにオーダーを優先しないと怒られますし、ピーク時はどうしても「うわ~マジかよ~。今、手空かないよ~」という気分にはなりますね。汗
⑨ピーク時の洗い物の量がすごい
初めて洗い場を経験する人からすれば、慣れるまでは相当キツイでしょう。
洗っても洗っても「これでもか!」というくらい食器が返ってきますからね。
家事感覚のお皿洗いはイメージしない方がよいです。
量はもちろん、基本スピードも求められますからね。
ただまあ、調理でもオーダーの量に「げんなり」することはありますから、そういう意味では他の仕事でも同じですね。
⑩手が汚れる
洗い流せば済む話ですが、残飯なども直接素手で触りますし、ラスト作業時はゴミ捨てもあります。
正直、コレがどうしても無理だと洗い場は厳しいかな~と思います。
僕は元々得意な方ではないですが、慣れると全く平気になりました^^
⑪ラストの片づけが大変!?
ラストまで入らない人には関係ないですが、入るのであればこれはけっこう大変です。
ラストオーダー後、ほとんどの調理器具は洗い場で洗うことになります。
プラス、お皿も通常通り返ってきますからね。当然、全部洗わないと帰れません。
「よし!ラストスパートだな!」と気合いが入る日もあれば、「こっからがしんどいんだよな~」という気分の日もありますね。汗^^
皿洗いバイトのまとめ
どうでしたか?楽そうでしたか?きつそうでしたか?
メリットまとめ
メリットは以下の3つでした。
・コミュニケーション的に楽かも
・作業は単純
・クレームを気にしなくていい
正直、デメリットと比べると極端に少ない気がしますが、その分一つ一つが本当に魅力的です。(笑)
「クレームがない」ことが個人的には最大のメリットだと思います。
・人と接するのが苦手
・単純作業が好き
・バイトに「緊張感」や「やりがい」は求めない
といった人からすれば、メリットが多いバイトかもしれませんね^^
あとですね、全ての職場に当てはまるわけではないのですが、洗い場に二人同時で入るケースがあるのです。
これは個人的にはかなりメリット。
単純に楽ですしスピードが速くなりますし、溜まった洗い場を一気に片づけることができます。
ずっと二人体制のお店があれば最高なんですが、滅多にありませんね^^
デメリットまとめ
・腰や足が疲れる
・少し力が必要な場面も
・手荒れの恐れ
・濡れる
・お皿を割るかも
・季節によって熱い寒い問題
・仕込みもしないといけないかも
・オーダーも手伝うかも
・ピーク時は超大変
・手が汚れる
・ラスト作業が大変
11選書きましたが、この中で個人的に一番大変だと感じるのは「仕込みをする」ことですね。
あと「出した例以外」だと、時給が低いことも気にはなります。
なんか「きつい」の意味が少し違うかもしれませんが。(汗)
他の「調理補助」や「ホール」などの職種に比べるとだいたい50円~100円程時給が安いところが多いですね。
まあ仕方ないのですが、やはり忙しい時は「こんなにきついのに時給が低いのか!?」と感じる時はありますね。
最後に
今回挙げた洗い場の大変さ(デメリット)を見て、特に不安を感じなかった人は向いているでしょう。
ただもし不安があっても、ほとんどは「慣れ」が解決すると思います。
以上です。